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最後にして最初の人類のmoonのネタバレレビュー・内容・結末

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

SF…それも広大な宇宙と人類…の話という「2001年宇宙の旅」みたいな映画?という ほとんど前知識無しで、夫と観に行った。

最初現れた画像に「え?モノリス?!」と思いきや、それは空に浮かぶ 何か不思議な物体のようで、20億年先の人類が過去の我々に語りかけている…という設定と解るが、次々に映し出されるオブジェ?モニュメント?が何を表しているのか?解らぬまま、壮大な音楽と最後の人類からのメッセージが語られて行く…早くも、あれ?これは もしかして人間が一人も出て来ない映画?なんだ!そういう系?

そして…画像はほぼ全編モノクロ。いつかカラーになるだろうと期待したが、途中に太陽の赤と 謎の緑の「点」のみ。

20億年後の遥か彼方(海王星)から送られて来たというメッセージは何度か「私たちを助けて欲しい」と語るが、人類に何を どうしろと言うのか?人類が 太陽の異変から逃れて海王星に辿り着いた…というのだから…今の人類には 宇宙をコントロールするような知恵も力も無いよ~!としか言えない!
ずっと この建造物が この地球上の何処かに既存するものなのか?はたまた この映画の為に造られたものなのか?そればかり気になっていた…
面白い建造物ではあった。最初こそ物珍しく魅了されたが、そのうち、同じような場面が続いて…寝落ち…しそうになって、隣を見たら寝てた!ツツいて起こした!見終わって、起こして悪かった(笑)と思ったが、この映画を語る為に起こして良かったとも思った(笑)

私は…映像を今の地球だと捉えていたが、夫は海王星の風景と見ていたようだ。そして…意味深な緑の点は…私は宇宙から見た
海王星(太陽の影響で月のように陰の部分が有って楕円形に見える)なのかな?と。夫は宇宙からのメッセージの信号(前時代的😅)だと捉えたようだ。

70分が非常に長く感じられた。いつか 感情を揺さぶられ、悠久の時の彼方に心身が持って行かれるのを期待したが、驚く程に何も得られなかった。
ただ…壮大な音楽と不思議な建造物のコラボ。これを…なんと言う?
芸術映画?


帰ってレビューを覗いて見たら、「寝れる」「眠い」などの感想多し(笑)私も映画館でなければ寝てるか、途中下車してた💦
そして、あの建物が現実にユーゴスラビアに有る戦争記念碑(スポメニックというらしい)だと知った!

そして、この物語にはかなり昔の原作が有るのを知った。そして…その物語の方がもっと複雑で面白そうだった。

そして、この音楽家がこの音楽とSF小説をコラボさせて創り出した映画だったと知る。

スポメニックという建造物を初めて見たら本当に宇宙から来たもののように感じられるかもしれない!この建造物を見た音楽家が、その畏敬?とも畏怖とも思える造形に触発されて音楽と造形を融合させたかったのかな?

そもそも、スポメニックがどういう経緯で、誰が創り出したのかの方が、私は非常に興味が有る!かつてはユーゴスラビアに数百のモニュメントが有ったらしい…

いっその事、真正面からスポメニック自体に焦点を当てて時代や人々を壮大な音楽と共に描いていたらもっと面白い映画だったのではないだろうか?SFなど 絡めずに。

単に私の鑑賞能力が劣っているからかもしれない…だけど、残念ながら、オススメ出来ない映画だった。

しかしスポメニックの異様さは観る価値あるのかもしれない。
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