kassy

マイ・ニューヨーク・ダイアリーのkassyのレビュー・感想・評価

3.6
試写会にて
アフタートーク:山崎まどか、山内マリコ(敬称略)

作家志望の主人公ジョアンナは、作家エージェントのアシスタントとして働き出す。
そのエージェントはサリンジャーを担当しており、彼女の仕事は大量に届くファンレターに返事を書く仕事だった、、

実話を基にした作品。
原作本がメモワール形式だったという事もあってか、モノローグ多め。

1990年代、ちょうどコンピューターが導入初期の頃。
まだまだクラシカルな出版エージェンシーの職場、カジュアルな格好は禁じられたためややクラシカルな出勤着、タイプライターと、見た目にも楽しい映画だが、中身も女性のお仕事映画として楽しめる作品となっている。

上司は女性でやや古風なところはあるが、話を聞き入れる柔軟さもあり、ジョアンナは度々自分の意見を主張するし、やりたい仕事には自分で手を上げるし、ちゃっかり自分都合の出張を取り付けたりもする世渡りの上手さがあるのだが、確執などもなく徐々に認められていき良い職場だったことが窺える。

作家志望でありながら作家志望ではないと嘘をついてエージェントで働くジョアンナは、サリンジャーへのファンレターを処理するうちに、だんだんと自分の自我が芽生え始め、本当に自分がやりたいことは何か?と自問自答するようになる。

そんな中与えられるサリンジャーからの金言「あなたは作家でしょう?それなら毎日書かなければダメだ」

偏屈で気難しく人の前に現れない事で有名な巨匠からこんな素晴らしいアドバイスをもらったなんてすごい経験としか言いようがない。

恋人との関係も、仕事も、全て自分と向き合って真っ直ぐに。
とても気持ちの良いお仕事映画である。

主人公を演じたマーガレット・クアリーが、とにかく可愛いです!
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