ノラネコの呑んで観るシネマ

マイ・ニューヨーク・ダイアリーのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.2
90年代のニューヨークで、出版エージェンシーのアシスタントの職を得た女性の成長を描く自伝的作品。
作家志望の彼女はシガニー・ウィーバーの上司や、電話でだけ話せるJ・D・サリンジャーとの交流を通して、書くことへの情熱を少しずつ募らせてゆく。
主人公を演じるマーガレット・クアリーがキュート。
本は大好きだけど、何気にサリンジャーを一冊も読んだことが無い彼女は、彼に寄せられる膨大なファンレターから大いに刺激を受ける。
ファンレターだって一つの表現で、読み始めたら止まらないものもある。
彼女はエージェントという、作家とファンの間を取り持つ仕事を通して、なぜ自分は書きたいのか自問自答してゆく。
彼女の見たサリンジャー像も意外性があった。
イマジネーションと現実が入り混じるテリングもなかなか面白く、青春お仕事ムービーの佳作。