Liaozhaipi

ペルシャン・レッスン 戦場の教室のLiaozhaipiのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

二人にしか通じない言語という、単純かつ根本的な定義のもと、それを習得した結果が両者全く正反対になることに、そうだろうなとは思いつつ、脱帽してしまうような結末でした。
大尉がどこまでも「のんき」なところに、大日本帝国陸軍指導部のような嫌悪感を感じたり、若兵どものアホ臭い私怨に辟易したり、とにかくナチ兵のマイナスキャンペーンに余念がない一方、死んでゆく奴隷たちの心が全く見えてこない不気味さもあり、その点が、主人公の最後のシーンで、「あれ?そんなに強い思い入れあったんだっけ?」とやや拍子抜けしてしまう面もありました。
とはいえ、言語をめぐる情報の非対称性を最大限に活かす、夢/生存という軸を打ち込んだ点で、すでに映画の成功は約束されていたのかもしれません。
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