【ゲル生活のかけら】 第16回大阪アジアン映画祭でモンゴル映画『ブラックミルク』を観ました。本作は第70回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で上映された作品。ベルリン国際映画祭は毎年コンペティション部門が批評家からボロクソに叩かれており、ラインナップも地味なので日本公開されないことも多く、また観たとしてもホームランは少なかったりする。実はベルリン国際映画祭のうまいところはサブ部門にあり、第70回ベルリン国際映画祭ではギリシャのミクロとマクロの閉塞感で挟み撃ちにする『Digger』、肉体の静と動を極端に描いたコンテンポラリーダンス映画『Si c'était de l'amour』、マッテオ・ガローネの気持ち悪さ全開な『Pinocchio』等個性的な作品がサブ部門に出品された。というわけでドイツとモンゴルの合作というユニークなマリアージュにも期待して『ブラックミルク』を観たわけだが、これがイマイチだった。