子どもを持つ親には辛すぎる一本。
息子の友人が殺され、息子が事件に関わっているという。
果たして息子は、加害者なのか被害者なのか。
事件の詳細は何も触れないまま進んでいく。何が起こっているのかわからない親の気持ちに寄せられる。
その後の人生を考えたら被害者でいてほしいという父親と妹。
それは息子が亡くなっているということ。
加害者でも生きていてほしいと願う母。
それは息子を信じていないということ。
その望みは、どちらも辛く、揺らぐ。
観ているだけで、考えるだけで息が苦しい…。
加藤雅也演じる刑事が言う。
少年犯罪で一番つらいのは、
<優しい子ほど親に心配をかけまいとする、しっかりした子どもほど、自分で解決しようとするんです。>
息子たちよ。
優しくなくていい、しっかりしてなくていい。悪態ついてもいいから元気でいてほしい。頼りない親だけど、いざというときは頼ってほしい。