吉田恵輔×古田新太×松坂桃李＝まーた最高なタッグ来ちゃって、去年の春のクランクインから楽しみにしてた作品が無事に撮了&完成して本当に良かった！
あらすじは予告も出ているので詳しくはそちらを観ていただくとして、この作品のすごい所は、事件の真相を見つける物語ではなく、事件をきっかけに人間の深層を見つめる物語だった所。
とにかく劇中のふざけない古田新太様は本当に絶品。ポスターの圧、予告の圧、顔の圧、芝居の圧にマジで追い詰められて、｢わたし明日から関ジャムやゲキ×シネをどんな顔して観たらいいの？！｣て震えたもんね。真っ昼間に某スーパーの前で焼き鳥と缶ビール持って立ち呑みしてた古ちんはどこにもいなかった。
そして松坂桃李先輩は今回完全にヒロイン枠で、｢あなたこないだ最凶ヤクザ(鈴木亮平どん)と死闘を繰り広げてなかった？！しかもその前にもドラマでスーパーのもやし店員やってましたが？！｣てなったものの、物語が進むにつれて｢これぞ桃李パイセンだからこそ出来る生々しさよ…！｣てまた震えたもんね。
そんな主演2人のポスターの圧が強すぎてミスリード起こしやすいけど、実はこの作品の本当に震えるポイントはだね、隠れ(続きは本編で)
でも大丈夫、ちゃんと天使もいます！今回の天使枠は藤原季節くんと奥野瑛太氏！季節くんの優しみには終始助けられていたし、まさかの奥野氏が天使枠でくるとは！いつもなら一番最初に地獄の蓋を開けるキャラなのにすげー！てスタオベしました。
人の言動って本当に千差万別で、自分の事でさえ持て余してしまう人も多いじゃない？だから血縁の家族の事も100パーセント理解する事は無理だと思うのよ、ましてや他人の事なんてなおさら。
それなのに、この作品では登場人物の言動全てがわかりみの嵐で、それが意識的でも無意識的でも誰一人として｢この人なんでこうなったのか全く理解できんわ｣てならないの。
勿論理解する必要のない言動もあるのだけど、自分ごととして考えるとても良い機会に恵まれたと思った。
要するに自分の中にこの作品の登場人物は全員います。全員加害者で全員被害者。そこがこの作品の一番すごい所で、だからこそ恐ろしいし、愛おしい。
だって発端となる事件やそれからの展開は地獄のオンパレードなのに、それぞれの｢空白｣の埋め方が優しく丁寧でね…吉田監督ならではというか、人間を表も裏も心から愛していないとこんな脚本書けないよ…
個人的には今年公開作品の中でもかなりの大本命なので、是非劇場へどうぞです。
