人間は僕らが思っているよりも
簡単に死んでしまうんだな...
これは思ってたよりもハードに抉ってくる作品。
映画のポスターからして
古田新太がモンスターお父さんで
ひたすらに追い詰められる展開を予想していたけど
確かに間違いではないが
単純にそれだけではない...
女の子が車に轢かれて亡くなる。
当事者含めその周りの人がこの事件をきっかけに
内面を晒していく。
それでも生きていく人間の辛さ、苦しさ、儚さ。
自身の生活に直結するが故に
観終わった後はもう頭とこころが巡る、巡る...
許す、許さない
正義、悪
謝る、怒り
この対比をずーっと描きながら
やはりそれでも生きていくことの難しさを
明日は我が身で訴えかけてくる。
脇役を引き立てる主演松坂桃李と
古田新太の感情の起伏とブルースが
とてもマッチした演出だった。
寺島しのぶ
片岡礼子の演技も
素晴らしく沁みてくる。
ただ、新鮮味というか斬新な新しい形など
この作品特有のものを感じることはなかった。
ずっとヒリヒリするが、ストーリーも先読み出来る展開。
また演技も、古田新太の迫力は素晴らしいけれど
想像を超えてくるほどでは無かった...
それでも
身近な人にもう一声かけてみよう。
そう具体的に行動に移したくなる作品だった。
