誰もが空白を抱えてそれを埋めようともがいている。
父親の暴走が全てを掻き回すモンスターの様で、ああもう勘弁してと辟易。しかし突然一人娘が死に、その真面目な大人しい娘が万引きなんてするわけがないし挙句にあんな無惨な事故に遭わされる所以も無い。その責任は何処かにあるはずとキレまくるのは無理もない。そんな事態に遭遇したら自分も絶対キレる。責任追求する。事の次第を語らせる。あの現場検証の様に。寛容でいられる余裕なんてない。
そしていつか我に返ってゾワゾワする。古田新太か自分。今後キレそうな時は古田新太の顔を思い出そう。
あと、特選唐揚げ弁当でブチ切れる松坂桃李もよく分かる。舐めとんのかコラ。ダメだな自分。何か事件起こしそうだ。
片岡礼子の低い声で畳み掛ける様な謝罪はある意味怖かった。その謝罪をどんな気持ちで聞いたのだろう。
みんなどうやって折り合いをつけるのだろう。この喪失や苦悩に無理に折り合いをつける必要はないのではと思った。
