※ネタバレの可能性あります。
アオヤギ店長が、女子中学生の手首を捕まえ、事務室に連れ込み、そこから彼女が逃げ出すまでの時間が「空白」。アオヤギ店長と女子中学生しか知り得ない空白の時間。私は映画の題名をそう理解している。女子中学生が本当に万引きしたかどうかは、映像にはっきり表れていない（ですよね？）。
父親が時間の経過とともに冷静になりつつ、「どうして娘が走って逃げなければならなかったのか、モヤがかかっている。たとえ、万引きしたとしても」と発した言葉。これは私も映画の最初からそう思っていた。
校長の「痴漢」発言もあり、アオヤギ店長は絶対に何か隠していると思っている。父親が「本当のことが知りたい」と迫っても謝るだけで、核心部分をはぐらかしているように思えてならなかった。女子中学生に対して、店長が正しい対処をしていたのなら、父親が迫ってきた時も、毅然とした態度が取れるのではないかと思う。
映画の主題とはちがうかもしれないが、ずっとそんなことを考えながら観ていた。
口が悪くて短気で自分勝手な父親が物語後半で、自分なりに一生懸命立ち直ろうとしている姿が印象的だった。自殺した娘の母親のおかげもあると思う。それと、藤原季節という俳優はこの映画で初めて知ったがとてもよかった。あの物語の中で、かっこいいのは藤原季節役の青年と、自殺した娘さんの母親であった。マスコミと学校の対応は、最悪。
映画とは関係ないが、田畑智子の髪型が可愛かった。
