スコセッシフォールド全開

ピーター・パン&ウェンディのスコセッシフォールド全開のレビュー・感想・評価

2.7
実写化の良さはほぼ無かったし、むしろマイナスに働いていたけど、差別的な表現、ステレオタイプな女性像の排除で、リメイクした理由は見えた。

キャプテン・フックを元ロストボーイ、身体が成長しただけの子供として描き、それはそれで刺激的な日常を送っていて羨ましいのだけど、刹那的な快楽を求めて動いている虚無感に気付かせる哀れなキャラクター設定が全然ファンタジーじゃなくて怖い。ギャグとして消費されていないことがまず意義深くある。

子供で居続ける者たちを俯瞰する。友情は取り戻したが、反面教師として、ピーター・パンとフックはその後も彷徨う。

ウェンディ自身が(厳密にはティンクだが)危機を脱する展開は、オリジナルの違和感を払拭してくれて良かった。ピーター・パンは補助役に、あくまで彼のメイン料理はVSフックの過去の清算編だから。妖精の粉が全編チートでずるい。

how to get to NEVER LANDがSFで面白い。地球上の何処か、ではなく宇宙の何処か。童話として認知されている世界が、どっかにはあるよね多分。現実逃避の具現化。の割に世界観が死んでる。ただのデカい岩が2つ。

ボートが関係ないサイズ感。襲えるけど襲わない、ワニが遊んでいる。てか今回は全然関係ない。厄介な原作リスペクトってやつ。