このレビューはネタバレを含みます
ファストファッションの下請けとなるバングラデシュの縫製工場の労働環境問題が題材。
それ以外に児童婚の問題に目を引いた。
主人公のシムは14歳の時に40歳の男性と結婚されそうになってダッカへ逃げてきた過去。
また、大家の娘が金持ち男と結婚するところ。どう見ても少女だけど、周囲とか普通に結婚式を祝って踊っていたから、慣習として当たり前に残っていると感じた。
支援者側の問題点も浮き彫りにしている。
労働組合を作ることを促した支援者の女性が、シムが必死に書類を集めたら、後は労務局へ申請して許可を貰うようにシムへ丸投げするシーン。
国や会社を交渉する困難な部分は労働者に丸投げ。支援者側は情報交換だけ。支援した既成事実だけ作りたいだけじゃないかと思う。
ラストが意味していたのは、今なおバングラデシュがこの映画の状況のままだから、あの場面で終わるしかなかったと考えている。