じゅんふう

100日間生きたワニのじゅんふうのネタバレレビュー・内容・結末

100日間生きたワニ(2021年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

「100日後に死ぬワニ」と「100日間生きたワニ」じゃ意味が全く違うくない?生後100日で亡くなってしまう話のタイトルじゃん…
Twitterでの漫画を読まずに見た(内容や結末は知っていた)けど、ワニくんが死ぬのが早すぎて、感情移入ができない。30分で死なれても。
やっぱり100日間っていうリアルタイムで追いかけてこそ思い入れが強くなる作品だから、映画向きではない。

それで、後半30分は原作にないワニくんの死後100日後を描くという構成。この追加エピソード入れるだけでも映画にする意味はあったかも知れない。
事前にカエルがうざい、カエルがイライラする、カエルが不快という感想だけ知っていたので、楽しみにしながら見てみると、想像以上のウザさで逆に面白かった。

この「大切な人が死ぬ」「それによって仲良かったグループが気まずい間柄になって段々疎遠になる」「そこに空気が読めない奴が入ってきて重苦しい気持ちになる」という要素だけ抽出すれば面白そうだし、この話をベースに肉付けしてもっと陰鬱な物語にもできそうな気がするし、
ストーリーの原石素材をそのまま見せられたような気がして勿体なさは感じた。万人受けにせず、尖った100ワニでも良かったかも知れない。…別にそれワニじゃなくてもいいんじゃないかな。

映画の尺半分も使って「死後を描く」というアプローチは面白いが、
いい話風に解決してるけどカエルのウザったさは変わらないし、何より死後ワニの父母を描かないのは雑。だったら最初から一切出さない方がいい。
この作品の意図がどうあれ、「死を出せば泣けるよね」、という浅い考えで作られたと思われてしまうのも無理はない。
物語作りの反面教師的な勉強にはなりました。

主人公のワニが死ぬネタバレを含んでいるため、ネタバレチェックを入れておきます。一応タイトルには死ぬって書かれていないので。
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