Automne

マグノリアのAutomneのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
5.0
台風直撃の日の夜に観れてほんとうに良かった。
マグノリア(花言葉:高潔な心)の花びら9枚に喩えながら、9名の人間が交差してゆく群像劇の傑作。ひとつひとつのエピソードもさることながら、伏線をばちばちに決めてくる変態さ。単に頭の良いひとの書いた脚本って変にペダントリックになりすぎて、知識をひけらかすことに重きが置かれがち(そしてそれに酔ってしまっているので、高尚な作品をつくったと勘違いしがち)なのですが、本作にいたっては感覚的なところもきちんと重視されていてそこのバランス感覚が絶妙。ポール・トーマス・アンダーソンのことをPTAって書いているブログがあって、日本の保護者団体と一致している略称、それが重なったのも偶然じゃないかもしれないと思ったのでこれからPTA呼びします。
映画見るのに困ったらPTAのところ駆けこもっと。
好きなシーンはたくさんあるのですが、黒人ホームレスの男の子のラップのリリックが序盤、終盤の展開にかかっていたのが好きでした。もちろんラストも言わずもがな。
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