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マグノリアのmasaのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
4.8
「世の中には偶然を超えた、不思議なことがある」
ポール・トーマス・アンダーソン監督。数人の登場人物による感動の群像劇。
個人的にはポール・トーマス・アンダーソンのベスト映画です。

登場するのは、
・世の中のもてない男たち向けに、自己啓発セミナーで講演する、カリスマインストラクターの、フランク・T・J・マッキー(トム・クルーズ)
・ヤクに溺れ、自堕落なボロボロの生活をしているクローディア(メローラ・ウォルターズ)。
・彼女にひどく拒絶されている、彼女の父親で人気長寿クイズ番組の司会者ジミー・ゲイター(フィリップ・ベイカー・ホール)。
・そのクイズ番組で、連勝をしている天才少年スタンリー・スペクター(ジェレミー・ブラックマン)。
・昔のクイズ番組で天才少年と持て囃されたが、現在はすたれている中年男ドニー・スミス(ウィリアム・H・メイシー)。
・末期ガンにより死の間際にいる大富豪、アール・パートリッジ(ジェイソン・ロバーズ)。
・その大富豪を介護しているヘルパーのフィル(フィリップ・シーモア・ホフマン)。
・その大富豪の若い後妻リンダ(ジュリアン・ムーア)。
・警察の仕事に誇りを持っており質素で善良な生活を好んでいる警官ジム(ジョン・C・ライリー)。

これらの人物を一人一人とても丁寧に描いているので、それぞれに感情移入できる。

特に自分が好きなのは、ヘルパーのフィリップシーモアホフマンと、カリスマ恋愛講師のトム・クルーズだ。
「誘惑してねじ伏せろ!」「ペニスを敬え」等、彼から飛び出す名言?に大爆笑してしまった。

ところどころ挿入されるエイミー・マンの歌も映画にマッチしている。

そして、後半の衝撃のあれ。ほんとにあれとしか言えない(笑)

人生に一定の道などない。それでいいのではないか。この映画を観てそう感じた。
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