フレンチカルトコメディの傑作「まぼろしの市街戦」や「◯◯の男シリーズ」を生み出したド・ブロカ監督が、装い新たにお送りするロマンチックコメディ！
コメディと云いながらも笑い所がめちゃめちゃユルいし、トンデモ感や絶妙なトボけ具合にも懐かしさがあって心地良くなってきます。
残念ながら国内では未DVD化のままですが、69年フランスの穏やかな田舎暮らしと対比して、NYの喧騒にまみれた近代文明やアメリカの資本主義体質をコミカルに風刺した佳作中の佳作です。
「ニューシネマパラダイス」では映写技師役を演じていたフィリップ・ノワレもこの頃はまだまだ若く、村のヒロイン・マリーへ秘かに思いを寄せる地元教師を好演。
NYの大富豪がハチャメチャな成り行きでマリーに求婚したり、荒すぎる金使いや村ごとアレしちゃうとことか奇想天外すぎる…！
さて、マリーはこのぶっ飛び大富豪とうだつの上がらない田舎教師、一体どちらを選ぶのか？！
マリーの父親が「資本主義におもねるつもりはない！」と言ったり、映画の戦争ニュースや新聞の犯罪記事を切り取るなど、突飛な左翼思想に五月革命の煽りも感じさせます。
ベルモンドの「男シリーズ」もつい一昨年前めでたくBlu-ray/DVD化されたし、本作も是非ともお願いしたいです！
