まだ十代だからこそ、自分をとびきりの存在だと信じ込んではっちゃけてしまうこともあるし、周りが全く見えなくなることもある、そうしてとても痛々しく突っ走ってしまうことだってあるでしょう。それが青春の醍醐味のひとつなのかもしれません。だから彼女のイタさは、ある意味とてもまっとうに描かれてたと思います。
ただ、それを止めるのが、諭すのが周りの大人でしょう、というわけで、彼女の失敗よりもそれを招いた周りの大人連中…記者たちのヒドさにひいたのが、本音でした。なんなんだあの屑ども…(小声)。父親も夢を捨てきれない気持ちはわからなくはないけれど、もうちょっと娘を見てあげなよというか…。兄弟がとても良いひとすぎたので、彼には幸せになって欲しいと思いました。
瓶の中に願いを入れるのが仕事だ、という台詞は良いな、と素直に思いました。音楽や文筆は、そうした形で世間という波間をただよって、いつかどこかだれかにきっと届く宝物になるかもしれない欠片たち。その価値に、彼女が気づけて良かったと思いました。