keecoliquorice

タゴール・ソングスのkeecoliquoriceのレビュー・感想・評価

タゴール・ソングス(2019年製作の映画)
4.5
インド、バングラデシュ国歌等多くの歌を残したタゴール。

ベンガル語を学ぶ中作品に魅せられ、訳詞だけじゃ伝わらない!と映画にした佐々木美佳監督、初監督のドキュメンタリー。

100年経つ今も、人間を導く示唆に富む、詩の深さ!自然や、日常の会話を用いながら、哲学を音楽にのせていく。

なんか、スガシカオ 氏の「夜空ノムコウ」みたいな、シンプルなんだけど繊細な感情を呼び起こすような。

映画館で聴くの格別ですね。全身に受ける音があるって。

街角で誰もが自分のアレンジで歌い、詩を暗唱する一方で、伝えてくれるはずの家族を持たず、学校にも行けず育ったストリートチルドレン。「施設で歌を教わり、生き方を見出した」と静かな声で語る高校生の男の子が、弾き語る歌声の力強さに、胸が震えた。
国民的タゴールソング歌手の女性は、学校を設立し、タゴールの歌の授業もある。教育の大切さを改めて知る。

佐々木美佳監督のトークあり。柔らかな声、華奢で愛らしい姿の内側にある、探究心、知性、行動力、映画の構成、すべてに深く感銘を受けました。

遠いインド、バングラデシュのことだけに留まらず私達とも重なることにハッとする展開もあり。映画そのままそっくりシナリオになって載ってるパンフレット、そっこう買った。色合い、質感もとても素敵です。
keecoliquorice

keecoliquorice