テオブロマ

ジョン・ウィック:コンセクエンスのテオブロマのレビュー・感想・評価

3.6
頭空っぽにして観る映画。シリーズ作品ひとつも観てなくても楽しめた。戦闘やたら長いけど、アクション自体には見応えがあって楽しい。

日本人でも見たことのないサイバーJAPAN面白かった。雰囲気のいいホテル屋上から見える「初志貫徹」クソデカネオンとか、業務用冷蔵庫から出てくるドスや銃、弓矢に手裏剣とか、用心棒やってるスモウ・レスラー(エンドロールでSUMO*1、SUMO*2とあって笑った)とか、無造作に飾ってある鎧とか和太鼓とか面白過ぎた。緊迫のシーンにおける真田広之からの頼みに「押忍」と答えるキアヌ。メイワクカケテスマナイ。押忍。あとドニー・イェンが戦闘中なのにその辺でご飯食べてて笑った。張り付けてるのが爆弾とかじゃなくセンサーなのが盲目キャラの戦闘って感じで良かった。

ロケーションが豪華で背景見てるだけでも結構楽しい。絵画がそのシーンの意味を引き立ててて美しかった。妻の忘れ形見の犬を…という有名な話は知ってたので、キアヌはピンチになっても犬は撃てないだろうな、むしろこの根は絶対いいやつっぽいイカす敵の犬の命を救うことでキアヌが助かるんだろう、と思いながら見てたらその通りだった。お約束展開好き。

激しい戦闘がすぐ目の前で繰り広げられてるにもかかわらず、動じもせず踊り続ける皆さん肝が座り過ぎててすごい。カジュアルに銃火器持ち出して賞金稼ぎに乗り出しちゃうパリの坊や達すごい。めっちゃ人数いるし。火を吹く冗談みたいな銃まで出てきて笑った。ギャグでしょあれ。天井から見下ろすような長回しカットも面白かった。殺し合いに巻き込まれて人身事故起こしちゃったり愛車が大破しちゃったりした無関係のドライバー達に同情を禁じ得ない。キアヌは死なないと分かってるので、階段全落ちはやっぱりこれギャグだろと思いながら見てた。共闘熱かった。わんこからの報復流石にひどい。

友人であり兄弟である2人の決闘とても良かった。これが人生だの人と公爵との器の差も。調停人渋かっこいい最高と思いつつ、部下の皆さんそこに転がってる方は片付けて行かないんだ?ってなった。寺院にそんなん転がってたら事だろと思うんだけど、よく考えなくても市内のあちこちに大勢転がってる訳だしあの世界じゃ大したことじゃないのかもしれない。

大阪編はサービスみたいなもん、キャスト陣の好演とオモロ日本描写は楽しかったけど、本筋的にはあんまり関係なかったな…と油断してたらエンドロール後…そういえば仇だったよね…この娘さんには決闘の結果がどうとか関係ない話だもんな…てなった。スクリーン入り口のとこにわざわざ「エンドロール後にも映像あります、ぜひ最後まで見て」って立て看板あったのこのためだったんだなぁ。お墓のシーンで「ジョン・ウィック」は解放されて天国か地獄かどこにいるかもわからない、けど名前変わったりして生きてるってことだろうな、と私は解釈したんだけどどうなんだろう。続編いくらでも作れそうな感じではある。
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