このレビューはネタバレを含みます
観る者が車や銃器に興味のある人なら「今のリロード…!」てなるしアクションシーンの武器の扱いだけでも何度も見直しそうだけど、全く興味のない人だと「うおおジョンウィック強ぇー」だけで終わりそう。
作品への解像度を上げる為の知識を鑑賞者が持っているか否かで、評価が大きく分かれそうに思った。
勝者が全てを得ると台詞が出た時点でラストがわかってしまったが、それくらいの読めるシナリオの方が娯楽として丁度良いのかもと感じた。
実は余裕がなく焦る者ほどよく喋る法則が見え隠れしてニヤけながら物語を追える。
中ボスやラスボスがクズであればあるほど盛り上がるが、どのベクトルのクズか?が重要で、そこを解り易く作られているのが作品の良い所だ。
台詞が厳選され少ない分、俳優の演技で語る、間を楽しむ"ながら見"不可の秀作。
犬を通じて語り合う殺し屋たちも大きな見所。
それが唯一の正義ではないかとすら思わせる。
ジョナサンが戦ってる相手が金目当ての輩やルールに縛られた殺し屋たちではなく、重力では?と思うことも屡々。
含みを持たせた終わり方は嫌いじゃない。
あの墓地での見せ方や、決闘に向かう途中のキングとの会話を加味すると、もし次回作があっても主役が現れる布石に使える。
配信サービス限定の気づきかも知れないが、次に再生される作品が画面端に現れないことで「エンドロール後にもう一場面用意されている」ことが判るので、やっぱりそこ描くんだよね?とすぐバレる所は苦笑い。
犬最高─