佐藤克巳

シミキンのオオ!市民諸君の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

シミキンのオオ!市民諸君(1948年製作の映画)
4.5
未来を予見した「不思議な国のプッチャー」の夭折の天才漫画家横井福次郎原作の同名映画化した川島雄三監督の荒唐無稽ナンセンス喜劇の野心作。「ひょっこりひょうたん島」に「ハレンチ学園」を併せた様な、一時一世風靡したシミキン清水金一が、無人島なまず島に流れ着いた島民の代表、相方堺駿二が、成金骨董家が皿と誤って手に入れた島の探索に送り込んだ社員で令嬢等を引き連れ所有権、居住権を競う。ターザン衣装にヒゲゴジラの風体金八清水が、島の恋人アンコから譲り受けたパンツと首輪で交渉の為上京。令嬢にハニートラップされ都会人に変貌、島民に文化を教示する為帰島。実は、賭博、キャバレーのレジャーランドを計画する成金の罠だった。そのうち島に地震が起こり沈むラジオの放送で騒動となったが、地震予知の間違いと訂正され一安心。マンガチックな画面処理が愉快で、後年「愛のお荷物」に活かされている。
佐藤克巳

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