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グローリーのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

グローリー(1989年製作の映画)
3.3
南北戦争中アメリカ史上初めて結成された北軍の黒人部隊(の一つ)とそれを指揮する若い白人将校の勇姿を、黒人への偏見や差別を折り込みながら描いた戦争ドラマ。
監督は、エドワード・ズウィック。
原題:Glory
(1989、2時間2分)

~登場人物~
①白人の将校
・若き北軍の連隊指揮官ロバート・グールド・ショー(マシュー・ブロデリック)
・キャボット・フォーブス少佐(ケイリー・エルウェス):ショーの友人。軍事訓練のやり方で対立する。

②黒人の志願兵
・ショーの幼なじみシアーレス(アンドレ・ブラウアー)
・リーダー格のローリング(モーガン・フリーマン):曹長に任命される。
・白人に対する嫌悪感が強いトリップ(デンゼル・ワシントン):靴が欲しくて脱走をはかる。連隊旗の旗手役を要請される。
・射撃の名手シャーツ(ジミー・ケネディ)

終戦までに18万人の黒人が南北戦争に従軍した。

この映画は白人の視点から描かれていてやや偽善的に感じられる点も否めない。
北軍の勝利に貢献したとして黒人と黒人を指揮した白人の司令官を英雄として讃えているが、実際には、白人は不足した兵力の補充として黒人(や他のColored)を利用した(先発突撃隊などの危険な任務や重労働に登用し結果的に戦死に至らしめた)という負の側面がある。
クライマックスは難攻不落の南軍の砦フォート・ワグナーを攻略するため"名誉の先陣部隊"として出陣する戦闘シーン。
自由と尊厳のために必要な尊い犠牲の戦いとして、監督は「ラスト・サムライ」同様、陶酔感を盛り上げている。
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