さよなら僕のマクガフィンたち

哀愁しんでれらのさよなら僕のマクガフィンたちのネタバレレビュー・内容・結末

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「女の子は誰でも、1つの恐怖を抱えている」

というセリフと当時に小学校で割烹着を脱ぎ去りドレス姿になるシーンから始まるブラックシンデレラストーリー。
ラストのシーンは小学生の大量死体・・・

何がどうなってこうなった??とツッコミを入れたくなる怒涛の展開が劇中描かれているわけです。面白かった。

というかですね、中盤は近年見た映画の中でも最も怖かったですね。『ヘレディタリー』的な家族が崩壊していく恐怖っていうんですかね。「マジ無理。早く終わってくれ」って思っていました。
僕はですね、踏切のシーン、いや、自分の母親と同じことをしてしまうシーンで終わりかと思っていまして。その後に続いていたときに「蛇足だよー」って思っていたのです。でもヒカリちゃんの同級生から手紙もらうじゃないですか。「やってない」って。そのときピンときましてね。ヒカリちゃんは同級生の男の子が好き、あとは小春に秘密をばらされたことを機に反抗しているだけであって、それほど悪魔ではないのでは?と。
賛否両論あるラストを描く理由は物語の多面性を描きたかったでけなんじゃないかと。
とはいえあのラスト??と言われれば、「うーん・・・?」と返す言葉がないですが、「中島哲也作品を見に来たと思えばいいのでは?」というのが僕の答えで、ファンタジー要素は冒頭から強かったんだし、このくらいやり過ぎの結末ぐらいがいいんだよ!って感じですかね。

渡部亮平監督ね。ただただ映画ファンとして期待しかないですね。映画のテンポも良かったし、この映画はいろんな要素が詰め込まれていると思うんですよね。純粋な恋愛映画として描く部分もあるし、コミカルな部分もあるし、ミュージカル的要素もある。ファンタジー要素もある。それをばっちりやりこなし、サスペンス部分では観客を恐怖に陥れる。
大満足ですよ。二度と見たくないけど。次回に期待です。
少しだけ説明過多なのは気になりましたよ。それくらいです。

土屋太鳳、田中圭、COCOなど出演者は全員サイコ!じゃなくてサイコー!