ザリくん

哀愁しんでれらのザリくんのレビュー・感想・評価

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
3.6
哀愁どころではない激昂!豹変!のしんでれら。

土屋太鳳と田中圭と子役のシリアスな怪演を楽しめる。ふつう邦画で感情爆発させてギャーギャー言い合うシーンは冷めるけどこれは珍しく面白かった。

三幕構成となっていて、
第一幕は、世間の需要をありありと意識した都合の良いシンデレラストーリー
第二幕は、映画ポスターから想像出来るような壊れゆく家族模様
第三幕は、家族が起こす予想できない事件へ…
という内容。

第一・二幕はかなりベタで先が見え見えの展開だが、シンデレラストーリーってそもそもベタじゃない?と開き直って分かり易過ぎるように説明過多でゆっくり進めてるようにも見えた。
例え流れが読めても大量に登場する小道具が不気味で最後まで引き付けられた。

以下ネタバレ

ヒロインも迎合してモンスター化して行く流れ自然で良かったー。
最後の事件起こすところはやけに映画的な(描写のみで魅せる)演出でこれまでの説明進行が全部フリに効いた面白い結末だった!
学校側の教師(そもそも当日いない)や子供が全く警戒してないことなど、ちょっと気になるところもあったけど物語的にはカタルシス充分。

TSUTAYA企画でグランプリに輝いた脚本ということで脚本はちゃんと面白かったー。
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