OneEyedJOKER

友へ チングのOneEyedJOKERのレビュー・感想・評価

友へ チング(2001年製作の映画)
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観始めてすぐに【スタンドバイミー】を思い出した。

何のシガラミも無く、無邪気な友達でいられた日々。

【スタンドバイミー】よりも一緒にいる時間経過が長い分、より一層過酷で切ない作品となっていた。

どこかノスタルジーな作りと、繊細で綺麗な音楽が哀愁を呼び、とても質の高い 作品だと思った。

台詞は非常に訛ったイントネーションの韓国語であって、釜山地方の訛りを忠実に再現して作られている緻密さもなぜか嬉しい


物語は4人の少年時代から高校時代、ヤクザになった大人時代と進んで行くのだが、少年時代はまぁ子供が演じているのは当然としても、高校時代は大人の4人が同じキャストで演じているので、少々 高校生役に無理があるかなといった感じでそこが笑えてくる。ただその分迫力と凄みは凄い。

ヤクザという世界ならではの価値観というものがあり、観た人がそれぞれに解釈する余地があるシーンや台詞が、後半部分には多くある様に感じられた。

余談ではあるが、韓国のヤクザの世界は、日本の極道に近い価値観や風習があるようで、香港などの”ギャング”映画と比べると、日本人には馴染みやすいと言われている様なのだが、男性の方で本作品に日本人であっても共感した人はいるのかもしれませんね。
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