時代とともにヤクザの在り方が変わり、そこで生きてきた人間を、まっすぐな視点で描いている。優しく、しかしヤクザを美化しているわけではない、その微妙な視点がすごくいいと思った。
そして、その主人公が綾野剛。演技力はもちろん、その存在自体が、善にも悪にも、静にも動にもなれる、とても大好きな役者さん。
彼が主人公を演じることで、さらにこの作品におけるやくざの存在が悪に傾き、また善となる。
現代の象徴、SNSを操る若者たち。
彼らはヤクザではないという。
翼を演じる磯村勇斗の存在も大きい。
個人的には尾野真千子とのシーンがもっと欲しかったけど、とてもふるえた一本でした。