櫻田ファミリア

奈落のマイホームの櫻田ファミリアのネタバレレビュー・内容・結末

奈落のマイホーム(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

昨日「アフター・アース」を観て「クソやん…」って唖然としていた私に言いたい。「それは最後まで観なくて良いから、いますぐ奈落のマイホーム観なさい」と。(個人の意見です)

とにかく没入感がえぐい&今年1泣いた映画かもしれない。久しぶりにBluRayで欲しいと思えた作品。

良くも悪くもThe韓国映画で「そうはならんやろ!ありえないだろ!都合良すぎるだろ!」の連続なんだけど、綺麗に纏まってエンディングまで駆け抜けて行くので夢中になって観れた。一切、ダレない。時間感覚すら奪うくらいの没入感。

登場人物のキャラが強いんじゃ!ヘタレなキムさんもなかなかキャラ濃いんだけど、それが霞むくらいクセ強い兄貴がこれまた最高過ぎて、最早嫁ぎたいレベルだよ。兄貴と一生涯共にしたら長生きできそう。反抗期息子も可愛い。後にキムさんと後輩ちゃんが恋人になって良かった!末永く幸せにな!

ただ、シングルマザーさんのところの子供が亡くなった事がね…あれは可哀想だったな。「誰が来ても開けちゃ駄目よ」ってママの言いつけちゃんと守って兄貴が家のチャイム鳴らしても出なかったんだよな、切ない。痴呆気味なおばあちゃんも自分に体力無いのわかって諦めて死を選んだのも悲しかった。主人公の気持ちになるとしんど過ぎて、あのシーン爆泣き。

あと兄貴が自分を犠牲にしてみんなをタンクに入れたシーンはもうね…普通に『あ、兄貴ぃ~!』って声出して泣いたわ。映画館じゃなくて良かった。兄貴のクセの強さと運の良さで、一緒に水面に上がって来られた時はグッと来たよね。もう、この人と結婚したいって。ちゃんと言葉にして告白しようって。私、決めたの。貴方について行くって…(※これは映画のレビューです)

笑えるところはとことん笑わせてくれて、泣けるシーンでは号泣させてくれて本当に緩急がしっかりした映画。マンション崩壊が始まる前に、がっつりと人間関係を描いていてくれたお陰で登場人物みんなに感情移入出来た◎

アクションや人間関係がしっかり描かれている反面、韓国映画あるあるの胸糞シーンや鬱展開は少なめ。子供とおばあちゃんが亡くなったのを抜けば、なんだったらスカッと系映画の部類に入るんじゃない?ってくらい。

「そうはならんやろ!」が重なって重なってのファインプレーで、結果息子もちゃんと見つけ出してみんなで脱出が出来た主人公ナイス!

隣のマンション民は被害者の命よりも自宅を選んだからバチが当たったんだね!その大事なマンションも穴に落ちて「だから逆側に傾けましょ」って行政から事前に申し出があったんじゃーん!ってプリプリしちゃった。お陰で下にいる被害者達に更なる危機が訪れちゃったんだから!(感情移入しまくり)

↑こうなるくらい没入感凄かったんだけどね…最後の最後で、「うーん」ってなっちゃった。レビュースコア満点じゃなかったのは、救助直後に家族友人親戚や報道カメラマンに囲まれるシーンがあっても良かったのになって思ったから。後輩ちゃんの家族やマイホームパーティーした時の部下とかが待ち受けてると思ってたのに、数人の被害者家族と救助隊しかおらんがな…ってのが、なんかリアルさ欠いて急に「あ、これ映画だったわ」って現実に引き戻されて冷静になっちゃった。

でも、うん、そんな小さな事を気にするくらい他が全部良かったってこと!


久しぶりに大満足!
めちゃくちゃ良い映画を観た感!
私の好きな映画ベスト3に入ってくるかも!

フルCGかと思いきや、街のセットをちゃんと組んでるんだよね。メイキング映像も凄くて面白かったな。