ノラネコの呑んで観るシネマ

劇場版 アーヤと魔女のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)
4.0
スタジオジブリの長編CGアニメーション。
基本魔女の家の中だけで展開するミニマムな物語で、表現手法も手描きとは違うのだが、しっかりスタジオカラーは残っている。
峰不二子チックなバイク(トライアンフ?)の女性を、黄色い2CVが追うOPのセルフオマージュから、なかなかムーディ。
特徴的なのは、主人公が父・宮崎駿の映画みたいに“いい子”じゃなくて、大人を手玉にとってやろうとするダークサイドも持ってること。
いかにも悪そうな表情演出なんかも吾朗監督の個性。
全体的にビギニング的な作りで、終盤急いで畳みすぎの気もするが、面白かった。
スケール的にも、劇場よりTVフォーマットにぴったり。
NHKだし、もしかすると連続TVアニメ化する計画とかあるのかも?
このまま主人公が魔法をおぼえてくと、「魔女宅」の不良版になりそう。
ロックな魔女は新しいから、それはそれで観てみたいw

劇場版を鑑賞。
カット増えてるらしいが、ぶっちゃけどこか分からなかった。
印象としてはTV版と全く同じ。
まあ実写と違って、アニメーションは余剰カットが沢山出る訳ないので、当たり前か。
大人を手玉に取ろうとする邪悪でロックな魔女の卵、アーヤのキャラクターは「オヤジと同じモノは作らない」という吾朗監督のカラーが出ていてなかなか魅力的。
しかし、これやっぱり劇場よりTVシリーズ向きじゃないかなあ。
ダークサイドの魔女宅として、NHKでやって欲しい。