kou

嵐ケ丘/嵐が丘のkouのレビュー・感想・評価

嵐ケ丘/嵐が丘(1939年製作の映画)
4.0
古典的な悲劇の物語。徹底した運命の残酷さと、かつては輝きに満ちていたはずの男女が悲劇的な最期を迎えるまでの流れが見事。

悲惨な運命をもつヒースクリフが、周りのすべての富裕層への憎しみを持ち、彼らに復讐を誓う展開は見事。愛する女性を手に入れようとするも、再び会う時には時は遅く、その怒りの矛先をどこに向ければ良いのか苦悩する。

キャシーの揺れる感情を描くのも見事だ。愛する男性と、裕福な暮らしを提供する男性との間で揺れ動く。彼女もまた、多くの選択の過ちを犯していく、1人の意思を持った人間として描かれる。色褪せない作品である。
kou

kou