ノラネコの呑んで観るシネマ

AVA/エヴァのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

AVA/エヴァ(2020年製作の映画)
2.9
組織に追われる殺し屋ってモチーフから、「ボーン・アイデンティティー」の女性版を想像してたんだが、アプローチが全く違った。
予告編で見せてる暗殺ミッションと、反逆のシチュエーションは全体の半分も無くて、あとはジェシカ・チャスティンの過去と家族との関係の話。
暗殺の理由を知りたがる主人公が欲しているのは、自分はなんでこんなことしてるの?って自己問答の答え。
この種の映画ではあまり描かれることがない、主人公が殺し屋になった動機や、どのような葛藤を家族と抱えているのかと言った背景の方がメインなんだな。
敵側も複雑な家庭環境にあることが示唆されるし、描きたいのはそこなんだろう。
問題は、そのファミリーストーリーが全く面白くないこと。
やりたいことは分かるが、父親との確執や依存症など、明かされる物語はどれもありきたりで、どこにも未見性がないんだな。
元彼を助けるために潰されたトニの一味なんて、完全にとばっちりだしw
あと、この映画の世界に監視カメラは無いんですかね。
暗殺ミッションが全部人目につきそうで、やり方も雑すぎない?