マサラ

もう終わりにしよう。のマサラのネタバレレビュー・内容・結末

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

本当に「もう終わり」にしたかったのは妄想に囚われてばかりで退屈な自分の人生。学校の用務員として働く老人は現実のジェイクであり、昔バーで見かけた女性との妄想デートを何度繰り返してもうまくいかない。所詮自分は実家でぬくぬくと暮らしている常にずぶ濡れで臭い犬、負け犬なのだ。自分の妄想の中でしか生きられないのに、どうしようもない現実の自分の要素を他の登場人物に分け与えてしまい、自分の嫌いな要素が鏡の中から襲いかかるような錯覚に襲われる。何度やっても結果は同じ。ちらつく「自殺」というワード。「オクラホマ!」の内容に疎いのでラストシーンがハッピーエンドなのかは自分には断言することができないが、あの美しい描写の中ではそんなことどちらでもいい。
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