フェミ研ゼミ

もう終わりにしよう。のフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)
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主人公は誰か。
自分は何を基準に主役が誰か決めて映画を鑑賞しているんだろう。
いつも中心にいる人が主人公だと思っていたけどそうじゃなかった。

ジェイクはいつも変わらず側にいた。
趣味もいいけど、なんだか気持ち悪いんだろうね。惜しい人なんだ。
映画の中でジェイクが誰かと語りたかったことが関連もなくただただセリフとして繰り広げられた。
だから視聴者は混乱した。
こんなめちゃくちゃな会話は現実ではあり得ないから。

ジェイクがまるで私自身なんじゃないかと思えてしまった。
夜中に懐かしい場所を巡っているジェイク。好き放題喋るジェイク。
でも自発的ではなくあくまでも恋人から自分へ投げかけて欲しい会話なのだけど。


この間突然虚しくなって深夜に
かつて通った小中高の学校をぐるりと深夜に車でただただ走った。
あれもこれも出来たはずなのに何もできない。学生だったあの頃の自分はこんな大人になっていると想像できただろうか。
毎日ただただ疲れて本当に何のために生きてるんだろかって落ち込みつつ
誰も走っていない道路に夜中の学校見物。
ドライブ自体は楽しかった。

そして度々踊っている夢を見る。終盤ジェイクと彼女と一緒に踊っていたあのシーンのような夢を度々観るんだ。

わたしもあんな風に終わっていくんだろうか。

きちんと理解して欲しいわけじゃない。
こういう風に考えてしまっている人がいるよって映画にしてくれたことが嬉しい。
主人公だと気付いてもらえないような人の最期までの物語。

一番好きな映画は「脳内ニューヨーク」なんだけど、それもこの映画も存在しない現実。誰かの頭の中の現実。
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