2021年のアカデミー作品賞作品。ノマドという居住地を持たずに生活する人々の暮らしを映した作品。主演のフランシス・マクドーマンド以外は実際にノマド生活する人を起用しているんだとか。
映画としては、しっかりとしたストーリーがなくノマドの人々の言葉や暮らし方が断片的に入ってくる感じ。そのため物語というよりは詩集みたいな印象。ハッとする言葉だったりグッとくる言い回しだったりはあるけど、全体的にテンポが悪かったように感じた。
主演のフランシス・マクドーマンドはリアルな演技でよかったけど、主役の思考回路みたいなものが読み取れなかった。楽ではないノマド生活を続ける意味がよくわからなかったな。途中で「働きたいの。働くのが好きだから。」と言ってたけど、それなのに職を転々とするノマド生活してるんかーい!と俺の中の髭男爵がワイングラスを鳴らした。
失業者が増えて家をもたない暮らしをしてる人が増えてる現代で時代を反映してはいるんだろうけど、個人的には面白みには欠けているかなって感じでした。それにしてもパラサイトといい、アカデミー賞でのアジアの存在感が増してるね。