Towa

ニューオーダーのTowaのレビュー・感想・評価

ニューオーダー(2020年製作の映画)
3.7

“New World Order will Begin…”


監督・脚本に『或る終焉』『父の秘密』の俊英ミシェル・フランコがまたもやウみ出してしまった最新問題作。格差社会が生む秩序と人々の崩壊を描く非現実ではなく現実的なディストピアスリラー作品。


✒️富裕な家庭で生まれ育ったマリアン。自宅の豪邸で政財界からの大物も集い、自身の結婚パーティーが開かれていた。一方、その近辺では貧富の格差に対する抗議運動が行われており、今にも暴動化待った無し。そしてパーティーが盛り上がる中、招かざる者が次々と自宅に侵入してくるのだが…


【話題の賛否両論作品が私的に
実際どうなのか検証しよう ⑨ 】

密かに侵食しつつある外界からの暴力、
緑の液体が不穏な空気を煽ってくる、、
緑と赤が織りなす残酷なリアリティー

「現実的に起こりうる地獄絵図だよこれ」
人々の”絶望”と”破滅”物語…

私この監督、やっぱり好っきやわー✨
いつも新しい驚きを与えてくれるん!

ご都合主義とか予定調和などが苦手な人には
もってこいの作品で私もある意味その1人。
その予想を越えてくるリアルで生々しい
【絶望】が描かれているため人によって
嫌悪感がかなりともなう内容なので確かに
合う合わないはめっちゃありそうです…


下層階級の非白人市民の不満がついに
暴発した事がトリガーとなり裕福な白人を
無差別に襲う事件が各地で勃発。。
金品等を強奪、邪魔するものは殺害、
暴動から軍による武力鎮圧とそこから
軍によるクーデターと戒厳令…


昨今メキシコで実際に起きている
貧富の格差が問題視されています…
貧困層が全国民のほぼ半数にあたるという。

ここまでではないにしろ、
今の日本も変わらんかもしれへん…


「現実に起きるとこうなる」
をそのまま具現化した”悲劇”と”惨劇”の
物語でもありました。。

ラストは”そうきたか展開”!!
ほんと衝撃だった…


“この救いようのない最悪を刮目せよ…”
“これはディストピアではない現実だ…”


一口メモ:
“有色人種だから”などいろいろ私たちにも
降りかかってくる差別的な部分にも
注目してほしいですね、、
Towa

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