滝井椎野

シャザム!~神々の怒り〜の滝井椎野のネタバレレビュー・内容・結末

シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

所々の小ネタが楽しい。アナベル人形で始まりキャリーで〆る。
前作もそうだったが、こういうハチャメチャで脳天気なヒーロー映画は最近となっては逆に珍しい。最近は何となくシリアスなヒーロー映画が多く、ちょっとしたヒーロー映画疲れを起こしている人も多いと思うが、こういう作品を挟んでくれると映画好きとしてもヒーロー好きとしてもありがたい。

ビリーと家族の絆の物語であるのは前作と同様であるが、今作はビリーが『フィラデルフィアの恥』から『シャザム』に真のヒーローとして成長する話だった。
だからといってその他の家族も影が薄い訳ではなく、しっかりと各々見せ場があるのが良い。俗世には染まっているが心はしっかり清く正しい彼らの奮闘には素直に応援したいと思えるのが良い。

アクションも単純なパワーとスピード、雷攻撃……と実に分かりやすく強そうなアクションが多く、観ていてスッキリする。所々のビリーの悪知恵も良い塩梅。その辺が同じルーツのブラックアダムとしっかり差別化出来てて良かったのではないだろうか。

兎にも角にも、最後までずっと笑顔で観ていられたので良かった。
ワンダーウーマンやジャスティス•ソサエティの勧誘等に対してもビリーの年相応のリアクションが面白く、他のヒーロー達と会ったらどんなやり取りがあるのかを観てみたくなった。それだけに、ユニバースを再構築し直すというのは残念であるが、このシリーズはこのシリーズで是非続けてほしいところ。
滝井椎野

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