不死身のKOKI

ザ・フラッシュの不死身のKOKIのレビュー・感想・評価

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
2.5
出すだけ出しといてコレかよ。

最近のヒーロー映画にありがちなマルチバースだとか、過去作品のリサイクルだとか、いい加減どこもかしこも同じことをしすぎだし、ウンザリを通りこして、もはや諦観気味な視線で眺めて来てた俺だが、ここまであからさまに「出しときゃいいんだろ?」という態度で来られると、少々ムッと来るものがある。

まずマイケル・キートン版バットマンの扱いよ。確かに「ティム・バートン2部作」の時のような狂気性を徐々に取り戻していく様(戦いで負った傷をギラギラな目で縫うシーンとか)はまぁ好みではあるんだけど、結局クリプトン人への噛ませとして退場した感じは否めないし、終盤怒涛の勢いで展開されるカメオに至っては、さしてアメコミ界隈に興味を持たない自分からしたら、もう何を見せられているのか意味不明で、急にニコラス・ケイジのスーパーマンを見せられても困惑しかしないんですよ。加えて、ラストの思わせぶりに出てくるジョージ・クルーニーにはもう、「自分は2時間半も何に付き合わされたのだろうか」と虚脱感を覚えた。

そもそも、フラッシュというキャラに大して馴染みが無い中で、いきないりこういうクロスオーバー主体のお祭り映画をされたって、詰め込み過ぎでパンクしてしまうのは当たり前だし、後でこのシリーズの打ち切りを聞いた時にはもうヤケクソで作ってたんだなと嫌な納得感すらあった。敢えてもう一度言うが、本当に色んな意味で「時間を返せ」と言いたくなる1本。駄作。
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