ポスター画像検索して気づいたんだけどフランス版タイトル「LES BONNES ÉTOILES(幸運の星たち※複数形)」だった。
ずいぶん印象が違うタイトルなんだね。でも観終わってみるとそのタイトルに「ほう~」となる。含みがある。
赤ちゃんを闇市場で売るブローカーと赤ちゃんを手放す未熟な母を中心に、予定外妊娠出産、中絶、産まれた子供の幸せとは?を考えさせる映画だった。
養子縁組という手段は当然あるんだけど、この映画では赤ちゃんポストに入れられ養子縁組に出される前の状態の子を連れ去って売買する犯罪を犯す姿を描いている。
その時点でもいろいろ考える。ここまでせざるを得ない経済的社会的状況、闇市場が成り立ってしまい需要もあることがそもそも根底にあると思うので。
でもやっぱり情も湧いてくるし、母親がなぜ手放さざるを得なかったのか等の個別事情もあり、法的制度的には完全にアウトだが、より良い親や環境を求める旅に出るという点では単純に善悪でキレイに区別できない感情がどこかにあるので引っ掛かるし否応なしに考えてしまう。
キャラクターそれぞれに「家族」「出産」に関する思いや事情があるのもスパッと割りきれない感情が出てくる要因だった。
「生まれてきてよかったのか?」という問いかけに対する答えという部分では確かにその通りだった。
描かれた問題としては正解も回答もなくいろいろで、改めて考えてしまう映画だった。
ペ・ドゥナが張り込みのたびに何か食べてた。