きになるき

ベイビー・ブローカーのきになるきのネタバレレビュー・内容・結末

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

私は冷たい人だけど、「なんて幸せな結末なんだろう」って思った。

自分が誰の母で、子供で、父で姉で兄で…っていう、人が人に与えられる意味は個々にバラバラなはずで、ましてそれがカチっと家族の形になるなんてすごく難しいよなーって思う。

それなのに、例えば家系図は夫婦と子供をおかしな線で結ぶし、現実、そのようにしないと生きていけない社会だし……便利なのはわかるけど、そんな風に束にされても困るし、ほんとに嬉しくないんだけど。

この映画の結末には、その束を不意に外れた人達が、歪にも幸せになって居たように感じられて、それが今の私には救いだったんだと思う。

でもそれを幸せと言いきれちゃうのは、私の冷たさもあるけど、社会が誰かを見捨てるのに慣れすぎちゃったのもあると思う。完璧じゃない社会で幸せになるには、冷たくなきゃいけないんかなぁ、やだなぁ、って感じ。