めちゃんこよかった、、
やっぱり戦争映画は自分にとって特別だ
こういう「勤勉」「奉公」という言葉で表せそうな過去の日本の価値観に触れたとき、今まではそれを礼賛しがちだった。「この時代の同世代の若者と比べて今の自分は何してんだ〜、もっと頑張んなきゃ」って。でも、そうでなくても生きていられる今の時代に、まずは感謝すべきなのだ。そして、そんな時代を作ってくれたのが彼らだ。だから私たちは昔に戻ろうとするんじゃなくて、きっと前進するのがいい。まだ見ぬ未来に向けて。今の時代にあったマインドで。
とはいえ死が身近にある時代は自ずと自分の人生について深く考えるし、それだけ生の密度も濃くなるようなきがするなあ、やっぱり。
裕之が夜中に海に消えようとして救われ、「怖い」と慟哭したシーン、修がおにぎりを食べる長回し、にぐっときた
気づいたら私も修に憑依したように修が考えたであろう色々を一緒に考えていて、一緒に泣きました。弟のこと、母のこと、自分のこと、日本のこと、科学のこと。
それをあえて修に語らせないことで、一緒に考えさせてもらえたのがよかったなあ
そして原子力についての分かりやすい説明が自然と挿入されていたの、凄く有り難かった。原子力がなぜ夢のエネルギーだと言われてたのかもようやく分かったし、それがいかに危ういものであるかも改めて理解できた。
科学は客観的な真理をただ明らかにするものなんだね。原子の分裂は強大なパワーを生む、というような。だから科学自体が悪いわけじゃなくて、それを扱う我々に知性と人間性が足りないことが問題なんだ。そんなことに気づけたのもよかったな。
GIFT OF FIREという英題にぐっとくる。それをどう使うか、なんだよなあ。
あとは家族以外との助け合いが当たり前に存在していた当時の豊かさを思うなど。
柳楽優弥が全然柳楽優弥じゃなかったよ、完全に石村修だったよ。
ポスターのビジュアルと主演3人の顔ぶれだけで観ることを決めたけど、観てよかった。いい役者が出ている映画がやはり好きです。
めも:
・修のように、自分のコンサマトリーな欲求が必ずしも社会善に結びつかなそうな場合ってどうしたらいいんだろう?
・戦争の原因はエネルギー(資源)の奪い合い
2021年58本目