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B/Bのmarimoのレビュー・感想・評価

B/B(2020年製作の映画)
3.8
テアトル新宿の田辺・弁慶映画祭セレクション2022にて2作目の鑑賞

本日は、中濱 宏介監督の作品の最終日
セレクションのラインナップの中でも一番期待していた作品

すごく庵野味の強い作品という事前情報のみでの鑑賞

いやいや、
ほら、やっぱりこの監督
物語シリーズの影響が一番強いよ

前日に鑑賞した「A CHAOS CONTROL」で感じた「物語シリーズ」からの影響は
本作で確信に変わりました

他の方のレビュにもあるように庵野秀明の影響については誰の目にも明らかです
ただ物語シリーズに触れてる人がいなかったので、みんなあんまりアニメは観ないんですかね

会話劇はシャフトの西尾維新原作を彷彿とさせるし
テンポも演出もアニメ版の物語シリーズ

場所の名称などはまんま物語シリーズをモチーフにしてるので
もはや、影響受けてることを隠す気がない潔さも感じます

言葉遊びの巧みさというよりは、圧倒的な文章量で捲し立てる感じ
西尾維新の会話劇よりは、「シン・ゴジラ」のような情報量で埋め尽くすような感じなので、
そこから庵野監督をイメージする人が多いのですかね

既視感のあるものを監督が再構成して、独自性を作り出すのは
前日に観た「A CHAOS CONTROL」と同様にサンプリングによる作品作りなのかなと
ただ、分かる人は分かるでしょといった感じなので、オマージュというよりはやはりサンプリングといった方がしっくりくる
きっと監督が本当に映画やアニメを愛してるんだなと好印象

そこまで大きなどんでん返しを楽しむ作品では無いが、
回想によって事件の真相が肉付けされていく構成は面白い

物語の結末まで描いているが明確な解までは出さずに終わらすんだなと思いながら
おそらく監督の頭の中には明確な設定があるんだろうなと考えをめぐらせていると

舞台挨拶で監督が実は第三幕を描く予定があったと…
そこで主役がカウンセラー目線に切り替わってと..

…なんだそれ、めっちゃ面白そうじゃん!!

どうやら卒業制作の脚本チェックで、これは伝わらんと言われたり、予算足りなかったりでやめたそうです

円盤化とかされたら、初期プロットのコンテとか特典で見れたらいいな

前日の「A CHAOS CONTROL」の舞台挨拶で、主役の桐嶋かれんさんがめちゃくちゃ可愛かったのでワクワクだったのですが
本作の劇中ではあまり可愛さは感じられず、少し目が座った不気味さが前面に出ていた感じ
それでも本作の舞台挨拶に登壇された際は前日と変わらずめちゃくちゃ可愛かったので、
演技で色々な表情を魅せるのが上手な方なんだなと、今後も注目していこうと思いながらの帰路でした

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・22年09月18日(日) 21:00
・中濱監督DAY 0918『B/B』
・座席番号:D−12
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