ユーライ

妖怪大戦争 ガーディアンズのユーライのレビュー・感想・評価

3.0
これもまた三池。各々の俳優と妖怪のキャラクターをいちいち面白がって弄るので映画のリズムが凄まじいことになっている。その悪酔い感はクライマックスの合唱フルコーラスで頂点に達するのだが、今回の仕事において最も重視したのは間違いなく三池組の常連俳優が妖怪メイクをして解放されている様を楽しんで、その瞬間を捉えることだったに違いない。祈りを信じるでのはなく、突然増殖して踊り始める岸谷五郎や熱唱して顔面の圧が主張しまくる大沢たかおのダイレクトな身体性は信じてみせる。レンジやアキラが速攻で退場する様に微笑ましくなりつつ、新規としては仮面ライダークローズである赤楚衛二が出色。この人の不良が持つ愛嬌は三池と親和性が高い。今後も是非続投してもらいたい。脚本が悪いと言いたいのは天邪鬼である特性の活かし方にもあり「本当は◯○なんだね」をいつまでやってるつもりだ。「大戦争」と言いつつスケールの不足は相当に深刻でニチアサの文法。ロケーションの貧相さから広大な空間を創意工夫する気が感じられない。そっちに引っ張られてもあんまりいい事が無い気がするんだけど……。
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