Chunkie

天外者のChunkieのレビュー・感想・評価

天外者(2020年製作の映画)
2.0
 三浦氏の最後の主演作。公開から2ヶ月ほど空いてしまったが、ようやく鑑賞。

 五代について自分は全く知識がなかったので、その短すぎる生涯を一通り押さえるという意味では観て良かったと思う。

 尺の都合なのか、サクサクと進みすぎる本作のスピード感は、彼の偉業を全て描ききらねばという製作陣の思いが溢れているのは理解できるのだが、あまりに速すぎて物語に入り込めない自分もいた。
 それが起因してか、クライマックスの彼の訴えも、作中の盛り上がるべきポイントではあるのだけど、いかんせん感情が乗っていかない。せめてあと30分、五代や岩崎たちを描いていれば違ったのかもしれない。

 また、サントラももう少しなんとかならなかったのかという思いが強い。正直ここでも冷めてしまう。空間の切り取り方も、予算の少なさ故なのか、妙に安っぽく感じてしまう。全体通して、2時間のダイジェストを見せられた気持ちになる。

 その他言いたいことは尽きないのだけれど、三浦氏の芝居、そしてエンドロール後の素の彼の笑顔を見てしまうと、そこまで悪く言えなくなってしまう。
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