みほみほ

川っぺりムコリッタのみほみほのレビュー・感想・評価

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)
3.7
🍚🍅2022年92本目🍆🦑

見事に癒された、心をほぐされた。

無性にいかの塩辛が食べたくなるし、食べる事、笑う事、人とのふれあいが生きる上でどれだけ大切かが染みた。松山ケンイチの食べ方、噛み締め方がもはや演技ではなく素のように感じられたし、お腹減った。

そんなに重く感じないけど、ちゃんとそれぞれが抱えている人生が伝わるので、この映画を観ていて感じるものが強くあった。そしてめちゃくちゃ笑った。ムロさんの図々しさと、なんか受け入れてしまう松山ケンイチの構図が見事だった。

キャストそれぞれの良さが生きてた部分も良くて、特に吉岡秀隆の存在感がハマってた。吉岡秀隆に関しては、いつも似たり寄ったりの演技だなと今まで思っていたけれど、今作は彼の為に存在していたかのような気すらした。

松山ケンイチの演技も自然でとても良かった。良い意味でびっくりしてしまった。

独特な間や抜け感も、上映後のイベントで監督の姿を見て話を聞いた時に妙にしっくり来て、納得出来たことが今日一番の収穫だった。

映画に関心はあっても、映画の裏側にはそこまで興味なかったけど、今夜 荻上直子監督の話を聞いて、鮮明にレンタネコが蘇ってきて感動してる。ちびまる子ちゃんの中に存在してそうな素敵なキャラクターで、映画の中に監督の性質が生きてるのを感じる。

頭の中をレンタ〜ネコ ネコネコ♪が何故か流れ続けてる。

「彼らが本気で編むときは」もずっと気になっていたので、近々絶対に観ます。監督の人柄を知った上で過去の作品も楽しめるのって楽しい。

疲れた時に観て欲しいし、人間こんな汚いところや色々ありながらなんとか生きて抜いていると感じさせられた作品でした。ヤギの声最高。

ちょっと意味の分からない要素が融合してたけど、監督すらよく分かっていなかったので、それもなんか面白かった。笑

昨夜は「マイ・ブロークン・マリコ」、今夜は「川っぺりムコリッタ」、どちらも遺骨を扱う面では同じだけど対称的な作品だったので、立て続けに観れたのも面白かった!

試写会にて。
ユーロライブ(COCO)
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