スモーキーで官能的なうなり声、又は心地良い嗄れ声の
「マッチある?」
でいきなり入ってきた!!!
ハワード・ホークスの秘蔵っ子、ローレン・バコール。この映画がデビュー作なんですね。そして後に結婚するハンフリー・ボガートと共演し、親密な間柄になった作品でもある。
ローレン・バコールの歌声がなんていうかそのう…独特?マレーネ・ディートリヒの歌声のインパクトは凄かったけど、このローレン・バコールもなかなかです。最初、男の人の吹き替えかと思ったほどです。
(え?これ吹き替えなのもしかして!?)
カリブ海はフランス領マルチニック島
それは悪名高い悪魔島の時代
不穏な空気を孕んだ夜霧に霞む時代でもある
原作はヘミングウェイの「To Have and Have Not」
実にハードボイルド
後に『俺たちは天使じゃない』(1955)で悪魔島から脱獄する囚人の一人を演じたハンフリー・ボガートが主演したってのも興味深い
とにかく変な人たちばかり出てくる
その絶妙な掛け合い
ボトルを押し付け合うシーン、好きだなぁ
時折弱さを見せつつも、したたかな女を演じるローレン・バコール。強がるし、妬いたりもするし、その恋の駆け引きは観ていてなんとも楽しい。とにかくローレン・バコールとボギーの会話を楽しむ。そんな映画。ラストも思わずニヤリとしてしまうのは、さすがハワード・ホークス監督。なんとも形容し難い魅力がある映画でした。面白かったです。