ワイカ

続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画のワイカのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

 カザフスタンのジャーナリストが米国でハチャメチャする設定のモキュメンタリー?第2弾。

 ギャグが過激を通り越して悪趣味すぎるのと、ドキュメンタリー風の撮り方がうさん臭すぎるのが肌に合わず、ほとんど笑えなかった。知的レベルの高い人には楽しめるのかもしれないけれど、個人的にはほぼクソ映画としか思えなかった。

 米国やトランプ、ペンス、独裁国家への痛烈な皮肉はいいとして、途中途中に挟まれる下品すぎる下ネタはまったく必然性が感じられず、嫌悪感しかなかった。娘をめぐるエピも、男尊女卑の国を皮肉ってるのは分かるけど、まったくついてけなかった。

 カザフスタンへの皮肉も的を射ているのかよく分からず、完全に置いてけぼりに。1作目を観てないので、なぜカザフスタンなのかも分からなかった。

 撮り方もいかにもドキュメンタリー風にしながら、どの場面も複数のカメラで撮っている辺りがヤラセ感満載。所々で一般市民の顔にモザイクがかかっていたのも、じゃあモザイクなしの人は許可取って普通にヤラセてるんじゃんて思ってすっかり冷めてしまった。

 一方、終盤のジュリアーニのインタビューはたぶんガチだったとしか思えず衝撃。あれってやらせた側にとってもジュリアーニにとっても十分スキャンダルでしょ。てか、ほとんどハニートラップで道義的に許されない気が。

 最後の伏線回収はそうきたかと唸らされたけど、新型コロナウイルスをカザフスタンのせいにするのはどうなの。
 
 というわけで、なんとも評価しにくい作品でした。悪趣味さばかり前に出て、米国や独裁国家への皮肉というテーマがぼやけてしまっていると感じました。

 これ1作目より大人しくなったってレビューが目立つけど、1作目ってどんだけ酷いの!
ワイカ

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