あまりにも単純化されたワナビーのための映画
プロ創作の中でも大規模な集団作業である映画製作があまりにも都合よくミニマムにされてしまっていたのが、エンタメとはいえ流石に非現実的なところまで突っ込んでいて気になるところだった。
多くの場合、さまざまな思惑があり、望まずとも政治からは逃げられないものだが、大作映画に実績ゼロの新人監督と新人女優を主演にアサインして、配給会社から予算引っ張ってこれる人間がどれだけいるだろうか、、
また劇中劇で、実写作品を撮っているというシーンの演出が、思いっきりアニメ的映像でとんでもない違和感だった。映画を撮る話じゃなかったのか、、
また原作ではキャラクターごとに好きな映画が示されて、映画好きがニヤリとするようなキャラクター性の主張があったが、それがなくなってしまっていたのが個人的には残念だった。
盛り上げどころもわかりやすく提示されているので、楽しめる作品だと思うが、自分にとっては心揺さぶられる映画ではなかった。