りんとん

クライマーズ・ハイのりんとんのレビュー・感想・評価

クライマーズ・ハイ(2008年製作の映画)
4.0
私は群馬県出身です。
この事故が起きた時は、まだ生まれていませんでした。御巣鷹山は私の地元からは遠いから、行ったこともないし土地勘も未だによくわからない。
「世界最大の航空機事故」そのことは知っていたし、ネットでどんな状況だったのかを調べたことはありました。
機長と副機長の音声を聞いたり、とても悲惨な現場だったこと、そしてそこで活動した自衛隊や記者たちがPTSDになってしまったこと。
生存者の話なども読んだことがありましたが、新聞社の立場からの話は何も知らなかった。

堤真一さん、堺雅人さん、遠藤憲一さん、尾野真千子さんなど豪華キャスト。
一人一人の熱演にただ圧倒されました。
堺雅人さんに、とにかく頭脳勝負に強い役をやらせたらピッタリだね。

死ねこのクソジジイー!って思わせられる山崎努さんは、いつも通りすごいね。笑
山崎努さんが演じてるの、黒いボス役しか知らない。笑
病んでしまった記者を演じた遠藤賢一さん、神経がおかしくなってる様がリアルだった…その演技が浮いてなかった。
販売局長演じてた俳優さん、ヘッタクソだなと思いました。演技してます感。

安西さん、結局どうなっちゃったんだろう?苦しめられていた事実とか、そのあたり内容が薄くてわからなかった。
でも、それは原作を読みなさいということかな。あとスペードのエースとかチェックダブルチェックが理解できなくて…

尾野真千子さんが、自分のネタだから自分だけでやらせろと堤さんに言い寄るシーンのカメラ使い、フアンフアンしてるんだけど気持ちの動揺が伝わってきて好きだった。

全権デスクって言う立場のプレッシャーものすごい重い…。とにかく嫌われるし、新聞社だからこそいい加減なことは書けず、そして他者との競争…
男たちの権力争い怖ァーーーー!!!
汚いーーーー!!!!
女の争いは醜いなんていうけれど、男だって大概じゃないかーー!!!

だけど、仕事にプライドを持って戦う姿はかっこいいよ。腹を決めた戦士は本当にかっこいい。

問題が問題だけにドッと疲れる映画だったけれど、観て良かったと思う。
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