JessYamamoto

マッドマックス:フュリオサのJessYamamotoのレビュー・感想・評価

4.7
IMAXで鑑賞。
前作「怒りのデス・ロード」のシャーリーズ・セロンが革新的にカッコよかったので、今作の予告を見た時はちょっと心配になりました。
今を時めくアニャ・テイラー=ジョイ主演とか大丈夫か?ヌルい映画になるんじゃないか?と。
ゴメンなさい、全くそんな事はなかったです。
ゴーグル越しだったり、額の黒メイクに浮かび上がる鋭い眼光は、復讐と帰郷に執念を燃やす若き日のフュリオサ像そのものでした。
他の再登場キャラに関しても、インパクトだけで駆け抜けた前作から、前日譚と呼ぶに相応しい掘り下げが描かれていたのも良かったです。

前作「怒りのデス・ロード」の良かったところは、音楽で言うところの「サビ」しかなかったこと。
全編サビのみで押し切ったスピード感とインパクトが半端なかった。
あれはあれでひとつの正解。
なんだけどもしそこにイントロAメロBメロがあったなら、、、というのが今作の意義と解釈。
どっちが面白いとかではなく、お互いがお互いの良さを引き出してるんですよね。
本作の公開により、確実に前作の「深み」が増していると感じました。「前日譚」なので当然と言えば当然なのですが、前作があれだけシンプルな構造になっていた分、このシリーズの前日譚は他シリーズのそれよりも意義深いものになったと思います。
今作を劇場で観た後すぐに前作をもう一度見た人は間違いなく多いでしょう。私もその一人です。

日本では、北斗の拳の世界観の元ネタとしてこのシリーズが有名ですが、ディメンタスが終盤で「お前はもう死んでいる」のアンサーに思えるような台詞を言ったのが奇妙な因果を感じてしまいました。

来週にはULTRA4DXでもう一度観てきます。
初めて4DXに期待できる作品。
もはや砂かけられても、館内に血と汗とオイルの匂いが漂っても文句言いません。むしろやってくれ笑
でもなんで4DX吹替しかないんだ?圧倒的没入感を標榜するくせに音声が別モノって、、、確かに「スターウォーズ」の時はスモークで字幕見えなくなるのが気になったけど、、、むしろ今作は字幕なし英語音声でもいいぞ??
不安と期待を胸に”WASTELAND”に飛び込んできます笑
Witness me!!


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6/16 ULTRA4DX吹替にて再鑑賞。
やはり4DXと相性いいですねこの映画!
流石に砂は降ってこなかったけど笑
アクションシーンが荒野でほぼ乗り物オンリーなのでしっかりと作品に入り込めました。
ただ相変わらず謎のムーブがありますね4DX。
桃を摘む時にチョンと椅子が動くのと、ディメンタスが痙攣する時にブルブルしたのはちょっと笑ってしまいました。
まあ2鑑賞目なので「楽しかった」でよしとしましょう笑

吹替も、ディメンタスやリクタスのおバカ加減が際立っていて良かったです。
英語音声だとただただワルそうに見えていた人物の印象が別の方向にも広がったのは収穫でした。
ファイルーズあいさん演じるフュリオサ、凄く良かっただけに台詞が少なくて残念。。そこは終盤で噛み締めましょう。

複数回鑑賞も大正解でした!
やはり「怒りのデス・ロード」と交互に繰り返し観ると深みが増しに増します。
ジャックが右ハンドルなのを、1回目の時は「オーストラリアだからかぁ」程度に思ってたんですが、「怒りのデス・ロード」のフュリオサは左ハンドルなんです。
実はコレ、最初にマックスがフュリオサと同乗する時にジャックと同じ位置関係になるというシカケなんですよね。フュリオサはマックスにジャックを重ねて信用に至ったんだな、と思うとエモさがハンパない笑

他にも交互に観る事による気付きや深みが盛り沢山で、この「作品をどシンプルに完成させ、説明は前日譚が担う」というスタイルが「発明」の域なんじゃないかと思うほどでした。
ここまで読まれた方は1回目を鑑賞済みかと思いますが、ぜひ前作と繰り返し何度も観る事をお勧めします。
ヴァルハラに行けますよ笑
JessYamamoto

JessYamamoto