【復讐の狼煙】84点
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監督:ジョージ・ミラー
製作国:アメリカ
ジャンル:アクション
収録時間:148分
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2024年劇場鑑賞14本目。
実は2週間前に観たのに、全く更新できていないというやる気のなさ。。いや、書く気が出ないくらい最近多忙ということにしておきましょう笑 さて、話題の今作。そういえば前作公開からもう9年も経っているということに驚きました。前作を映画館で観た時期は、映画を映画館で1人で観ることにハマってきた時期だったので、自分の中では思い出のシリーズとなっています。それまではどうしても観たいものしか観に行かなかったのに、このあたりからなんとなく話題のものは観に行こうというスタンスに変わりました。現在は、多忙が故に本当に観たいものしか行っていないという先祖返り状態なのですが、やはり貴重な時間を映画に使うのですから、失敗はしたくない。今作は、前作の前日譚ということで、隻腕のフュリオサが、どのような苦悩の中、勇敢な人物になったのかが描かれています。世界観は前作のまま、アクションシーンも見劣りすることなく、ただ前作より少し重いテーマを背負っているのが今作と言えるでしょう。
今作はフュリオサの幼少期から始まり、そこで奇しくもディメンタス将軍というバイカー集団のリーダーに、母がやられてしまいます。その復讐心を常に持ちつつ、彼女はイモータン・ジョーが君臨するシタデルに身を潜めるのです。前作ではフュリオサの怒りの牙が完全にイモータン・ジョーに向いていましたが、今作のフュリオサの最大の敵はあくまでディメンタスであり、イモータン・ジョーは彼女に利用されてるに過ぎないです。相変わらずウォー・ボーイ達の妄信ぶり、そしてその行動には呆気にとられてしまいますが、やはり今作のテーマはフュリオサの、ディメンタスへの復讐であるのでそのあたりも前作よりやや霞みます。ちなみに、前作でイモータン・ジョーを演じたヒュー・キース・バーンは逝去しているので、ラッキー・ヒュームが演じています。イモータン・ジョーはかなりコスプレっぽいビジュアルなので、パッと観たらわからないのですが。。
今作で最も目立つ俳優は、ディメンタスを演じるクリス・ヘムズワースではないでしょうか。バイカー集団のリーダーとして、焦りを見せずに堂々たる態度をとりながらも、イモータン・ジョー達にも屈さずにどこか余裕を持っています。ラストあたりのフュリオサとの問答シーンでも、どこか余裕がある中、この世の真髄のようなことを吐き散らし、フュリオサを困惑させていきます。多くの鑑賞者はこのラストシーンにカタルシスを感じることはなく、いつまでもディメンタスのターンだなと感じずにはいられないでしょう。それくらい彼の存在感は凄まじかったです。その役を演じたクリス・ヘムズワースが実は今作のMVPではないでしょうか。
十分見応えのある作品で、これはIMAX必須案件と言えます。前作が凄過ぎたので、前作よりは総合的にやや劣りますが、十分楽しめる世紀末系アクション映画と言えるでしょう。