けんくり

セブンのけんくりのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.0
ため息が出るほど「カッコ良い」映画。

くすんだ画面の色合い、無機質な街並み、煤けた建物、降り注ぐ雨、差し込まれるサブリミナル。
不気味な内容・演出ながら、思わずうっとりと浸ってしまう、拒み難い「美しさ」がある。


この世界に生きている限り誰しも、意識的でも無意識でも、何らかの罪を犯し、知らず知らずのうちに誰かに害悪を与えているかもしれない。
七つの大罪にはないけど、一番は「無関心」なのかな。都市ではその罪の業が特に深い。

この世の無関心をどうしようもないと諦めた者、憤り裁きを与える者、諦めきれずしがみつく者。
それぞれの正義が対峙する時、最後に勝つのは誰なのか。もう無関心ではいられないのかも。